財務省改ざん、請求棄却 元長官が方向性を決定付けと大阪地裁

 森友学園に関する財務省の決裁文書改ざんを苦に自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(51)が、佐川宣寿元国税庁長官に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は25日、佐川氏が改ざんの方向性を決定付け、財務省が組織的に改ざんを行ったと認めた。一方で佐川氏個人の賠償責任を否定し、雅子さんの請求を棄却した。

 判決などによると、安倍晋三元首相が17年2月の国会で、森友学園への国有地売却問題に自身や妻昭恵氏が関わっていれば「総理も議員も辞める」と答弁した。この後、同省理財局長だった佐川氏が改ざんの方向性を決定付け、理財局幹部らが同年2~3月、近畿財務局側に改ざんを指示した。

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