９月３０日に肺がんのため７２歳で亡くなった落語家・三遊亭円楽さんのお別れの会が２日、都内で行われ、約６００人が来場した。寂しがり屋でにぎやかな場が好きだった円楽さんを思い、会は寄席形式の“笑点葬”となった。

　円楽さんが笑点で着ていた色紋付きと同じ紫の花に囲まれた祭壇前には大きな座布団１０枚が並び、笑点メンバー色の献花がささげられた。仲間たちに囲まれ、取る機会の少なかった最高数の座布団に遺影の円楽さんがとびきりの笑顔を浮かべていた。

　祭壇横のステージには、ゆかりの人々が出ばやしとともに登壇し、びょうぶを背に思い出を語った。めくりもあり、さながら寄席。賑々しく円楽さんとお別れをした。

　日本テレビ系「笑点」（日曜、後５・３０）

の戦友でもある三遊亭小遊三（７５）は「サッカーは、これから決勝トーナメント。円楽さんはこれからが決勝トーナメントで本当の力が出るはずでした。残念です。一足先に歌丸師匠をオモチャにして遊んでてもらえたら、みんなすぐに続きますから。一番最初が木久扇師匠。乞うご期待でございます」とスペインに劇的勝利を飾ったワールドカップの日本代表をネタに。

　「笑点」司会の春風亭昇太（６２）も胸元に日の丸のピンバッチを光らせ「いまここに立っておりまして、目がウルウルしちゃってるんですよ。眠たいんです。偲ぶ会ということなんですが、笑みがこぼれるのを止めることができません。こんないい日に会を催してくれたのも師匠の粋な計らいかなと思います」と続き、落語家らしいスピーチで笑いとともに故人を偲んだ。