俳優の渡辺徹（わたなべ・とおる）さんが１１月２８日午後９時１分、敗血症のため都内の病院で死去していたことが２日、分かった。６１歳。渡辺さんとはテレビ番組で何度も共演し、１９９５年にはデュエット曲「遠い夢に逢えるまで」も発売したタレント・山田邦子（６２）がデイリースポーツの取材に応じ、渡辺さんの急逝を悼んだ。

　　◇　　◇

　急すぎて、まだご冥福をお祈りするという気持ちにもなれないです。身体を半分切り取られたみたいで、つらいですね。

　フジテレビの「いきなり！フライデーナイト」という番組で一緒に司会をしたのが出会いでした。徹が俳優からバラエティー番組にも進出しようっていうことで、初めてのバラエティーだったと思う。役者だから、最初は台本がないとしゃべれなくて、ヘタクソでね…。私ともかみ合わなくて、生放送でも『邪魔だ』『黙ってろ』なんてケンカもしました。でも、ものすごく頭の回転が速いから、すぐに上手になりまして、私はのびのびボケさせてもらえました。

　プライベートでも、旅行に行ったり、結婚式の司会もしてもらったりと付き合いは深かったんですが、本当にいいヤツ。裏表がなく、先輩からかわいがられて、後輩からは慕われて。番組にゲストで来る気難しい俳優さんなんかの扱いもすごく上手で、社交的で明るかったですね。

　ただ、不摂生でした。一緒に食事に行っても、信じられないぐらい食べたり飲んだりで、糖尿病で人工透析もずっとしてましたものね。郁恵ちゃんが（体調管理を）全部やってたから、郁恵ちゃんが奥さんじゃなかったら、ひょっとしたらもっと早くお別れしてたかもしれない。今は、郁恵ちゃんが心配です。

　最後に会ったのは、１年ぐらい前だったかな。その後もＬＩＮＥとかで連絡は取り合ってました。「身体に気をつけなさいよ」って送ったら、いつも「大丈夫ですよ」って返って来たんで、大丈夫なんだと思っていたんですけどね…。とにかく残念です。