まるり いつか歌姫に選ばれたい ドラマとタイアップ連発 さらに届ける癒やしの歌声
シンガー・ソングライター・まるり(25)が着々と“歌姫”への階段を上っている。男女デュオ「まるりとりゅうが」の活動を経て4月にソロ転向。8月リリースのメジャーデビュー作「ホントの私」と10月リリースの「星のタイヨウ」はドラマとのタイアップ作になった。若年層からじわじわと支持を集めている中で「(自分の歌で)多くの方に救われてほしい」と、癒やしの存在への憧憬(しょうけい)を募らせている。
ソロ元年は幸先いいスタートを切った。「ホントの私」はTBS系「パパとムスメの7日間」のエンディングテーマに、「星のタイヨウ」は、ABCローカル「壁サー同人作家の猫屋敷くんは承認欲求をこじらせている」の主題歌に抜てき。「ユニットの時にはあり得ない話」と手応えを感じている。
6歳から高校3年生まで合唱団に所属。音楽と密着した生活を送ってきた。漠然としていた歌手への思いを深めたのは、友人を“泣かせた”ことだったという。「友達が大失恋してカラオケに行って、西野カナさんの『涙色』を歌ったら泣き始めて…。ウチの歌で泣くの?そんな力あるの?って気づいて」。癒やしの声への自信を抱き、人生の方向性が固まった分岐点だった。
デュオ活動は1月、Ryugaの声の障害という思わぬ形で区切りを迎えた。そのRyugaからは「歌姫になれよ、いけると思うよ」と背中を押された。これまでの「表現する担当」から一転、自ら創作する中で「(歌詞で)女性にフォーカスしまくったりとか、歌える楽曲も増えたかな」と、幅が広がったことを実感している。
自身にとっての“歌姫”は西野カナ(33)と浜崎あゆみ(44)。特に西野の楽曲とは青春をともに過ごしてきたといい、「楽曲があったから告白したこともある」と述懐。「フラれた時、(恋愛が)うまくいってない時に(歌詞に)当てはめていって、『ウチの話やん』と見つけると楽になれた。そういう存在になる。多くの方に救われてほしい」と力を込めた。
ソロでの勝負は始まったばかり。「趣味でやっているわけではないので、知ってもらわないと意味がない」と路上にも打って出る25歳は「20代のうちに出たい」と、紅白歌合戦出場にも意欲を見せた。好きな言葉は「選ぶよりも選ばれたい」。万人から選ばれるアーティストになるべく、前に進む。
◆まるり 1997年3月4日生まれ、福岡県出身。6歳から高校3年生まで同県春日市の合唱団に所属。18年にシンガー・ソングライターのRyugaと「まるりとりゅうが」を結成。22年1月にユニットの無期限での活動休止を発表し、同4月からソロでの活動をスタート。5月に優里の作詞作曲による配信シングル「好きだよ」をリリースし、8月に「ホントの私」でメジャーデビュー。特技はモノマネ。