“アニソンの帝王”と呼ばれた歌手の水木一郎（みずき・いちろう、本名早川俊夫＝はやかわ・としお）さんが６日午後６時５０分、肺がんのため、都内の病院で亡くなったことが１２日、分かった。所属事務所が発表した。７４歳。東京都出身。昨年４月にがんが発覚、病と闘いながら「生涯現役」を貫いた。車いすで熱唱した１１月２７日のライブがラストステージとなった。告別式は近親者のみで執り行われ、後日、お別れの会を開く。

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　水木さんの訃報に、アニソン界からも悲しみの声が相次いだ。

　水木さんが生前、先輩と慕っていた、ささきいさお（８０）は「私よりずっと若いのに早すぎるよ。『休んだ方が良いよ』と声を掛ける間もなかった」と沈痛。病と闘いながら歌い続けた後輩を「もう苦しんで歌う必要もない。ゆっくりと、のびのびと休んでください」と悼んだ。

　水木さんの最後のステージで共演した堀江美都子（６５）は「悲しむ事も出来ず、怖い夢を見ているようです」と悲痛な思いを吐露。「５３年前に出会い、一緒にアニソンを歌う同志となり、どんな時も２人で歌ってきました」とし「“お兄ちゃん”これからも私の右側にあなたがいると思いながら歌っていきます」と誓いを立てた。

　同じく最後のステージを共にした串田アキラ（７６）は「『生涯現役』を全うしたステージでした」と回想し「言葉では言えない程の努力をしてきたと思います。本当にアニソン界を盛り上げてきた『帝王』でした」と敬意を表した。

　１１月の「アニソンＢＩＧ３」で共演した影山ヒロノブ（６１）は「喪失感が大きすぎて自分の気持ちの整理ができません」としつつ「ゆっくり休んでねって送ってあげたい」とコメントした。

　◆森口博子「アニキの存在が大きすぎて、旅立った事が今でも信じられません。プライベートでも、身内のように可愛いがってくれたアニキとの時間や歌声は、自分の存在意義に自信を持たせてくれる、エネルギーと愛に満ちていました。ブレずにアニソンを届けてくれたアニキは、偉大なパイオニアです。生涯現役を貫き通し歌い続けたアニキは地球の誇りです」

　◆中川翔子「本当に娘のように可愛がっていただきました。どんなときもプロフェッショナルにパワフルにステージに立ち、大きな愛と勇気を込めて生涯現役で歌い続けて下さった偉大な功績。アニソンという文化で世界中を救ってくれた、唯一無二の偉大な太陽です。今のアニソンで世界が笑顔で繋がる未来はアニキのおかげです。まだ受け止められません…」