吉田拓郎“ホーム”で終止符 50年以上発信し続けたラジオ「あっという間に最終回」

 年内をもって音楽活動から引退するシンガー・ソングライターの吉田拓郎(76)がパーソナリティーを務めるニッポン放送「吉田拓郎のオールナイトニッポンGOLD」(後10・00)の最終回が16日、放送された。6月に最後のアルバム発売、7月に最後のテレビ出演と“ラスト”を重ね、同番組が最後のメディア出演となった。本業の歌手活動と並行し、ライフワークとして50年以上発信してきたラジオで“最後の仕事”を納めた。

 ラジオという“マイホーム”に別れを告げた。吉田は冒頭、「最終回だからといって特別な企画があるわけじゃない。自由気ままにお送りします」と明るい声で切り出し、最終回といえども“通常運転”で進行。ラジオと歩んだ約50年に及ぶ歌手人生を回想した。

 1970年デビューの吉田は70年代、80年代、90年代、2000年代、10年代、20年代で、同局の名物番組「オールナイトニッポン」名義の冠番組でレギュラーを担当。飾らないトークで老若男女の心をつかみ、歌声とは違う“語り”で魅了してきた。

 「GOLD」は、コロナ禍の20年4月から月1回のペースで放送。同番組について「ずっと家で1人で録っていた印象。やっとスタジオに来てゲストの方に会えてうれしかったけど、あっという間に最終回がやってきてしまった」と笑った。

 冒頭からアコースティックギターを手に取り、昭和歌謡などのワンフレーズを突然歌唱する場面も。自身が手がけた楽曲でベスト1と考える楽曲についてトークするなど、吉田らしい冗舌トーク&歌声でファンに寄り添った2時間となった。

 「結婚しようよ」「旅の宿」など数々の名曲を世に送ったフォークの第一人者は、TBSラジオ「パック・イン・ミュージック」、文化放送の「セイ!ヤング」を担当した経験もあり、日本の三大深夜ラジオ番組を担当した唯一のパーソナリティーでもある。

 昨年4月に「GOLD」で「ラストアルバム完成後は完全なるリタイアを決めております」と発言。そのアルバム「ah-面白かった」を6月に発売した。最後のテレビ出演だった7月のフジテレビ系「LOVE LOVE あいしてる」では感極まった表情を浮かべていたが、この日は明るい声で、偉大な軌跡に終止符を打った。

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