中山咲月 トランスジェンダー公表で解放感「どんどん自分を好きに」男性役オファーも
俳優の中山咲月(24)が、トランスジェンダーであることを公表してから1年以上が経った。女性として扱われることへの違和感を抱えてきただけに、打ち明けたことで生きづらさから解放され「どんどん自分を好きになっている」と明かす。
美意識の高い男性としてジェルネイルシールのイメージモデルにも決定。性的多様性への社会的関心が高まりつつある時代の潮流の中で何を思い、何を見据えるのか-。胸の内を聞いた。
ホルモン療法を取り入れ、声は低く変わった。肌質も変化し「昔より荒れやすいのもあって、頑張らなきゃいけない。普通の男の子が迎える成長期、思春期が1年で一気に凝縮してきている感じです。反抗期は終わったんですけど」と、照れくさそうに笑った。
2011年に親戚が応募したティーン誌のオーディションでグランプリに輝き、専属モデルとしてデビュー。かわいらしい服とスカートで表紙を飾っても、抵抗感はぬぐえなかった。中性的な雰囲気から「ジェンダーレス女子」と呼ばれていた。心と身体の性別が違うことに気付いた時には「自分でも受け入れられなかった」と率直に明かす。
公表した今、男性として男性の役が舞い込む。「昔は演技以前に自分の中に葛藤があって集中できていなかったんですね。だから、演技も成長期です。キャラの強い役をいただくことが多いので、もっとクセ強系をやりたいですね」と表情は晴れやかだった。
◆中山咲月(なかやま・さつき)1998年9月17日生まれ。東京都出身。2011年に「ピチレモン」のモデルとしてデビュー。18年のドラマ「中学聖日記」で俳優活動を開始。20年の「仮面ライダーゼロワン」では仮面ライダー亡に変身。21年9月にトランスジェンダーを公表。