岸谷五朗「苦楽を共にしてきた」 14年ぶり外部公演、亡き崔洋一監督に成功誓う

 俳優の岸谷五朗(58)が23日、大阪市内で主演舞台「歌うシャイロック」(2月9~21日、京都・南座。同25~27日、福岡・博多座。3月16~26日、東京・サンシャイン劇場)の記者発表会に出席した。外部公演は、実に14年ぶり2度目の出演。11月27日に亡くなった映画監督・崔洋一さんへの思いも語った。

 シェークスピアの「ベニスの商人」をベースに全編関西弁で、歌あり踊りありの一大エンターテインメントに仕立てた本作。俳優の寺脇康文(60)とともに、演劇ユニット「地球ゴージャス」を主宰する岸谷にとって、外部出演は実に14年ぶりになる。

 出演を決めた理由について「神様のイタズラがある。一番はスケジュールですね。いま脚本演出をしているので、演劇は本当に時間がかかるんです。表に出ている公演数よりも何倍も時間がかかる。寺脇さんはその期間、のんきに見ているだけなので」と相棒をイジって笑わせながら、作・演出を務める鄭義信氏(65)の存在を明かしながら「義信さんに声をかけていただいたことも大きいですよね。やっとできるという感覚。役者だけで出られる作品、たまらないです。ドキドキです」と、役者専念での出演に心を躍らせる。

 かつて、主演した映画「月はどっちに出ている」では崔氏が監督を務め、鄭氏が脚本を手懸けた。「義信さんと、いつか演劇の舞台で一緒にやりたいねと話していました。映画では苦楽を共にしてきましたが、もう1人、そこには崔洋一監督がいたんです」と吐露。「このお話をいただいた時から、絶対に崔さんに南座から見てもらおうと話をしていたら、お亡くなりになってしまった。我々としても悲しく、つらい状況。余計、なおさらこの作品を成功させたいという強い意志が生まれました」と、舞台成功へ決意を新たにした。

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