藤井聡太王将 羽生善治九段との世紀の一戦に「全力を尽くす」8日開幕
将棋の藤井聡太王将(竜王・王位・叡王・棋聖との五冠=20)が羽生善治九段(52)の挑戦を受ける第72期王将戦七番勝負が8日、静岡県掛川市「掛川城二の丸茶室」で開幕する。前日の7日、2人は同市で記者会見と前夜祭に出席し、意気込みを語った。前人未到の八冠を目指す若き五冠と、通算99期の永世七冠、32歳差の天才2人が、初めてタイトル戦で相まみえる。
迎え撃つ藤井王将は「そういった(歴史的)意味付けは後からなされるものと思っている。まずは第1局に全力を尽くしたい」と冷静に初戦に照準。一方で、羽生九段は年齢差を乗り越えての歴史的舞台に、「タイトル戦で実現するのが難しいのでうれしい。ただ対戦があっただけでは大きな意味は持たないと思っているので、それ(注目)にともなった中身のあるものを残していくのが大切なのかなと思います」と使命感に燃えた。
お互いの印象を、藤井王将は「将棋界のスーパースターなので、七番勝負の舞台で対戦できるのはとても楽しみ。最近の羽生九段は、新しい感覚と羽生九段自身の将棋観をうまくミックスさせて指されている印象」、羽生九段は「ずっと安定して結果を残されていて、特にここ最近その強さを増している印象」と語った。