東出昌大 山暮らしの近況「地元の方がWi-Fiひいてくれた」
俳優の東出昌大(34)が8日、大阪市内のシネ・リーブル梅田で主演映画「とべない風船」の舞台挨拶に登壇。デイリースポーツなどの合同取材に、山暮らしの近況を語った。
瀬戸内海の島を舞台にしたヒューマンドラマで、豪雨災害で妻子を亡くし周囲から自ら孤立する漁師を演じた。私生活では山間部での“山小屋生活”を22年に報じられた東出は、「今、僕は都市部を離れ田舎に住んでいるんですけど、田舎の一軒一軒、家の距離は遠いんですけど人が尋ねてきて人の距離が近いんです。東京よりも人の距離が近い。そういう生活はこの瀬戸内海と似ているなと思います。その日々はすごく楽しいです」と撮影地との共通点を見いだした。
山の暮らしでは地元住民との交流があるという。「若いやつが来たって喜んでくださいます。それくらい田舎は過疎化が進んでいるので、重い木を運搬したりとかすごい喜んでくださいます」と笑顔を見せた。
さらに、「東京の家賃だけで1月暮らせると思います。東京の家賃分もかからないかも」とも明かした。住まいはスマホの電波が通じない地域だった。「最近、地元の方がWi-Fiを近くまでひいてくれたんですけど、なくてもいいのになって(笑)」と生活の様子を語った。
「とべない-」は2021年9月末~10上旬にかけて、広島県呉市や江田島市で撮影された。宮川博至監督は東出の起用理由を「出演作見て、すごいお芝居だなと感じる作品が多々あった。東出くんのたたずまいがすごくいいと思ったのでお願いしました」と話した。
東出はクランクイン前に監督と食事し、公園で缶チューハイを手に作品にかける思いを聞いたという。物語のモデルになった平成30年7月豪雨の被災地を訪れたり、地元の消防団に当時の話を聞いたりもした。宮川監督は「すごく真剣に聞いてくれて、役作りをしっかりしてくれた」と印象を語った。
取材の最後に今年の抱負を聞かれた東出は「いい仕事したいなー。誰かいい仕事くれないかな」とにこやかに話した。