マスクなしで反則負け 佐藤九段の不服申し立て棄却
日本将棋連盟の常務会は13日、昨年10月の将棋・第81期順位戦A級で、佐藤天彦九段(34)が長時間にわたるマスク不着用のため反則負けになった問題で、佐藤九段が対局のやり直しなどを求めた不服申し立て書を棄却したことを発表した。
常務会は今月12日、弁護士による事実関係の調査、関係資料の精査などを踏まえた調査報告書兼意見書などを参考としながら審議。「『本判定』は当連盟の臨時規定及び対局規定に即した妥当な判断であった。したがって、『本件不服申立』における、反則負け判定の取り消し、並びに、対局のやり直しの主張については、いずれも採用できない」と結論づけた。
佐藤九段は10月28日の永瀬拓矢王座(30)戦の終盤、約1時間マスクを着用せず、臨時規定であるマスク着用義務に違反したとされ反則負けに。佐藤九段は、故意ではなく過失によるもので、立会人から指摘もなく即時負け判定となったことを不服とし、取り消しや適用基準の明確化などを求めていた。