「ポチる」は46年前の1月15日に生まれた!?声優のアドリブから爆誕「ポチっとな」
インターネットで買い物をするときに使う「ポチる」というネットスラングは、46年前の1月15日に誕生した「ポチっとな」から派生したという言われている。これは1977年1月15日に放送されたアニメのタイムボカンシリーズの「ヤッターマン」の第3話で悪役のボヤッキーが、ボタンを押す際に「ポチっとな」とつぶやいたことから始まる。
この「ポチッとな」はボヤッキー役の声優・八奈見乗児さんが、台本に「ボチョっとな」と書かれていたものを、アドリブで言い換えたという。「タイムボカンシリーズ」の脚本家・小山高生氏が、2021年12月の八奈見さんの他界直後に、『「ポチっとな」は八奈見さんのアドリブです。スタジオは大ウケでした。天才的でしたね」と明かしてる。
4日に放送されたテレビ朝日系「Z世代声優が選ぶ!昭和アニメのスゴい声優50人はこれだ!SP」でも、小山氏は「アドリブですよね。本当にピッタリはまちゃって」と紹介。「ポチっとな」が生まれた第3話の台本には「ボチョっとな」と書かれており、キャラクターの口の動きと声優のセリフを合わせるリップシンク(口パク)で「あんまり合わないのが、気に入らないんでしょうね。反射的にパンと出ちゃう」と当時の状況を振り返った。「計算してきて家で考えて、というタイプではない。八奈見さん頼みってのがあって、八奈見さんに振っておくと面白くなる」と懐かしんだ。
さらにファンの質問に答える形で、ツイッターで『第1作の「タイムボカン」では、「ボチョッと」とか「ブチュッと」とかおっしゃっていました。ヤッターマンの第1話で「ポチッ」2話で「ポチッと」3話で「ポチッとな」と変化しました。いずれも脚本にはスイッチ、ボタンを押すとしか書いてありません。』と八奈見さんが3段階に変化させたことを詳細に明かしている。『脚本段階では、全く擬音の指示はありませんでした。SEがつくものと考えていたからです』と当初はSE(効果音)予定だったと秘話をつぶやいた。
以来、この「ポチッとな」は語感がよいこともあり、子供たちに大流行。また「ポケットモンスター」などでも使用されるなど、長く愛される言葉となった。90歳で他界したときもワードがトレンドに浮上した。八奈見さんはボヤッキー以外にも「巨人の星」の伴宙太、「ドラゴンボール」のナレーションなどを担当していた。