【全文】高橋幸宏さん死去に竹中直人「長い長い闘病生活、幸宏さんはどんな思いで生き抜いたのか」
イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)やサディスティック・ミカ・バンドのメンバーとして世界的な名声を集めたドラマーでシンガー・ソングライター、高橋幸宏さんが11日午前5時59分、脳腫瘍により併発した誤嚥性肺炎のため亡くなった。70歳。訃報を受け、俳優の竹中直人(66)が高橋さんを追悼した。
高橋さんとはテレビ朝日「竹中直人の恋のバカンス」でも共演し、高橋さんのプロデュースでアルバム「MERCI BOKU」、「イレイザーヘッド」を発売するなど親交のあった竹中。「ぼくは幸宏さんから与えてもらうだけで、何ひとつ幸宏さんに出来ませんでした。さびしいです。ただたださびしいです」と、故人を悼んだ。
【以下、コメント全文】
「竹中くんは面白いなぁ…」
なんとも言えない笑顔でぼくのくだらないギャグに笑ってくれた幸宏さん。
「竹中くん、アルバム作ろうよ」
「え?本当ですか?」
「うん。」
幸宏さんのスタジオでレコーディングをした夢のような時。
「竹中くんのやってる深夜の番組、あれ、ぼくも出たいな…」
「え?本当ですか?!」
「うん。」
幸宏さんと井の頭公園で永遠に歌い続けた夢のような時。幸宏さんはぼくの理解者であり、本当に本当に沁みるほど優しい人でした。
はにかむような幸宏さんのあの横顔。「竹中くん」と呼んでくれる優しい声。いつもいつもおしゃれで、ご飯の美味しいお店をいっぱい知ってる幸宏さん。ぼくは幸宏さんから与えてもらうだけで、何ひとつ幸宏さんに出来ませんでした。さびしいです。ただたださびしいです。長い長い闘病生活、幸宏さんはどんな思いで生き抜いたのか、ぼくには想像しか出来ません…
幸宏さんの見つめてきたあらゆる風景、人、魚たち、動物たち…その中のほんのほんの一部に自分が関わらせて頂いた事、ただただありがたい思いでいっぱいです。幸宏さん、本当にありがとうございました。
また必ずどこかでゆっくりお話しが出来る日を夢見て…
竹中直人