倉持仁医師 ネット動画で国を批判「診断、治療をやらなくていいという方向に舵を」
新型コロナウイルスの治療最前線に立つ、宇都宮市の「インターパーク倉持呼吸器内科」院長、倉持仁医師が16日、ツイッターを更新。「現状についてお話をさせていただきました」と、持論を展開した「Choose Life Project」のインターネット報道番組の動画を添えた。
倉持医師は、国の方針について「当たり前に診断をして当たり前に治療するっていうことを、国はコロナになったらやらなくていいよねっていう方向に舵を切ろうとしている」と指摘。厚労省は「インフルエンザと比べれば変わらないっていうメッセージだけをひたすら出している」と批判した。
また、現在コロナに感染すると医療機関で検査が受けられず、できても自身で買ってきた「感度の悪い」抗原検査しかできないとし、その結果陽性であったとしても医療現場にはアクセスができないと説明。
現場で起きていることとして、陽性判明後に自宅で5日間、1週間と過ごしながら、苦しくて命がかかるような状態になって、やっと救急車を呼んでいるとし、「その救急車が受け入れができなくて、場合によってはそのままもう受け入れ先ないから一回返すねっていっておうち返してる」と状況を明かした。
倉持医師は「あなたのご両親とか兄弟がたとえ病気になったとしても、医療にアクセスできないのが当たり前ですよと」と念を押し、「それを医療ひっ迫というのか医療放棄というのかわかりませんが、医療放棄に近い状況がこの1、2カ月続いてますよと」と、糾弾。
さらに、今後人口が減少していく日本で、どこまで弱者を守れるかが問われると力説。「これは戦争からもそうです、病気からもそうなんですね。貧困からもそうです。国民を守るために、やはり本気でそういう取り組み、正しい方向に感染症対策をもっていっていただきたいなというふうに思いますね」と訴えた。