王林 1・17神戸で復興祈念 小6時に東日本「被災地の姿に気持ちやられた」原点

 タレントの王林(24)が17日、神戸市長田区の大正筋商店街で行われた、阪神淡路大震災の震災復興祈念フリーライブイベント「ONE HEART」にゲスト出演した。

 青森出身の王林は、小学校6年生時の2011年に東日本大震災を経験。「私の住んでいた街はそこまで被害は大きくなかったんですが、何日も停電が続いて、すごい怖かったです」と振り返った。

 当時は、昨年3月まで在籍した青森のアイドルグループ「りんご娘」の妹分である「アルプスおとめ」のメンバーだった。その一員として岩手県の被災地を訪問した際の経験が、王林の芸能人としての“原点”になっているという。

 「被災者の方に、一瞬でも明るい気持ちになってもらえたらいいなって思ったんですけど、被災地の姿を見て、自分が逆に気持ちやられちゃって…。その時に、『頑張るしかない』って前を向いてる被災者の皆さんにすごい元気をもらったんです。人の心を動かすパワーっていうのを、そこで教わった気がします」

 阪神淡路大震災は、自らが生まれる前に起こった災害。イベントに先立って神戸の街を巡り、被災経験者と触れ合った。「映像では見させてもらいましたけど、今日、映像で倒れていた建物の場所を実際に見たり、崩れた道路のところを通ったりした時に、当時のことを想像できませんでした。映像的には同じ場所だけど、目の前にリアルが広がってるのに、それが信じられなくて」と率直な思いを口にした。

 その上で「起こってしまった震災を悲しむだけではなく、それがあった分、今こうやってみんなで手つないで頑張っていけてるっていう風に気持ちを変えて生きてらっしゃる」と痛感。「今日という日に神戸にいられることが、すごく貴重でありがたいと思います」と言葉に力を込めた。

 イベントではトークショーのほか、芸名ともなったりんご「王林」をふんだんに使用した「王林カレー」200食の炊き出しも実施。行列を作った参加者一人一人にカレーを手渡し、「炊き出しは初めての経験だったんですけど、『王林』を使ったカレーを食べて笑顔になっていただけたのを見て、本当にうれしかったです。今回もまた、私の方がパワーをいただきました」と笑顔で話した。

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