王林、小6で東日本大震災経験…前を向く思いが“原点” 阪神・淡路大震災から28年
6434人が犠牲となった1995年の阪神・淡路大震災は17日、発生から28年となった。兵庫県内各地で追悼行事が開かれ、参加者は地震発生の午前5時46分に合わせて黙とうや祈りをささげた。神戸市長田区の大正筋商店街で行われた震災復興祈念フリーライブイベント「ONE HEART」には、タレントの王林(24)がゲスト出演。青森出身で2011年に東日本大震災を経験しており、被災地への思いを改めて強くしていた。
王林は「映像では見させてもらいましたけど、今日、実際にその映像で倒れていた建物の場所を見たり、崩れた道路のところを通ったりした時に、想像できませんでした。映像的には同じ場所なんだけど、目の前にリアルが広がってるのにそれが信じられなくて」と率直な思いを述べた。
東日本-発生時は小6。昨年3月まで在籍した青森のアイドルグループ「りんご娘」の妹分「アルプスおとめ」のメンバーとして、岩手県の被災地を訪問した。その際の経験が芸能人としての“原点”になっている。
「被災者の方に、一瞬でも明るい気持ちになってもらえたらいいなって思ったんですけど、被災地の姿を見て自分が逆に気持ちやられちゃって…。その時に、『頑張るしかない』って前を向いてる被災者の皆さんにすごい元気をもらったんです。人の心を動かすパワーをそこで教わった気がします」という。
この日は神戸で被災者に触れ、「震災を悲しむだけではなく、それがあった分、今こうやってみんなで手つないで頑張っていけてるっていう風に気持ちを変えて生きてらっしゃる」と痛感。「今日という日に神戸にいられることが、すごく貴重でありがたい」と言葉に力を込めた。
イベントではトークショーのほか、芸名ともなったりんご「王林」をふんだんに使用した「王林カレー」200食の炊き出しも実施。一人一人に手渡し、「炊き出しは初めての経験だったんですけど、『王林』を使ったカレーを食べて笑顔になっていただけたのを見て、本当にうれしかった。また私の方がパワーをいただきました」と話していた。