井筒和幸監督、タイパ視聴は「映画がバカにされている」フジのニュース番組で持論
映画監督の井筒和幸氏が20日、フジテレビ系夕方のニュース番組「イット!」で、若者の間で流行しているタイパ(タイムパフォーマンス)による映画視聴について「映画そのものがバカにされている」と訴えた。
井筒監督は今週、タイパへの苦言を呈した文書をネットに発表しているが、改めて番組のインタビューに応じ「映画を倍速や30秒飛ばしで見たところで、何も得るものはないし、分からない」とキッパリ言い「映画そのものがバカにされている」とぶ然。
「事の本質を知るために人間は生きているわけでしょ?リアルタイムで撮られたものは、リアルタイムで見ないと何も伝わらないし、何も分からないし、永遠に審美眼は育たない」とも語った。
タイパの風潮が広がった要因について聞かれると「情報があまりにもありすぎて、見ておかないとと、非常に追い立てられて生きている。特に若い子は」と、情報の多さを指摘。そんな世界を生きる若者へ「かわいそうでもあるし、そういう見方をしていたら人間の思考そのものが劣化しますね」と同情した。
早送りで映画を見ても「結果、何も得てなければ何の効率もなかった、無駄な時間の使い方をしてしまったということを、わかれ!」と呼びかけていた。