目黒考二さん死去 肺がん、76歳 「本の雑誌」創刊、北上次郎&藤代三郎名義も
月刊誌「本の雑誌」の創刊者で、本の雑誌社前社長の目黒考二(めぐろ・こうじ)さんが19日午前10時、肺がんのため76歳で死去していたことが25日、分かった。同社が「WEB本の雑誌」で発表した。葬儀は近親者のみで行う。後日、お別れの会を行う予定。
目黒さんは1946年10月9日生まれ、東京都豊島区出身。明治大学文学部卒。75年に椎名誠氏らと「本の雑誌」を創刊し、発行人となった。本名でエッセイ、北上次郎名義で文芸評論、藤代三郎名義で競馬エッセイを手がけるなど幅広く執筆。群一郎名義もある。
著書に「冒険小説の時代」、「活字三昧」、「活字学級」、「外れ馬券に雨が降る」、「笹塚日記」、「だからどうしたというわけではないが。」、「本の雑誌風雲録」などがある。94年に「冒険小説論--近代ヒーロー像100年の変遷」で第47回日本推理作家協会賞を受けた。
「WEB本の雑誌」の連載コラム「目黒考二の何もない日々」は、昨年8月9日の投稿が最後となった。
本の雑誌社では「社員一同、故人の遺志を継ぎ、『本の雑誌』をみなさまからより愛読される雑誌にしていく所存です」としている。