紅ゆずる 演じ切った“悪い女” 「信じたこと曲げず」 イメージくつがえす写真集
元宝塚歌劇団星組トップスターで女優の紅ゆずるが2月2日に写真集「悪い女 A BAD WOMAN」(東京ニュース通信社)を発売する。19年の宝塚退団後初、そして芸能生活20周年のメモリアル的な意味を持つ一冊。発売を前に取材に応じ、込めた思いなどを語った。
宝塚時代、男役として第一線を突っ走ってきた紅が、さまざまな“女”に憑依(ひょうい)。これまでのイメージをくつがえす作品に仕上がった。「退団直後(の出版)だと、自分が変わっている自信がなかった。出すなら節目の年がいいかなと」と明かし「挑戦して良かったなと思ってます」とうなずいた。
タイトルも自ら考案。「宝塚でいうと、2番手はとても魅力的だと良く言われる。悪役を演じることが多いから」とし「悪役を演じている中で正義を貫いているところに出る色気とか、憂いのある感じとかが出るのが悪役なんじゃないかと思った」。表現者としての経験則から導き出した“悪い女”を演じ切った。
「下世話な感じには絶対なりたくなかった」と週5日のパーソナルトレーニングや食事の節制で引き締まった体を作り上げた。宝塚入団前、憧れの男役がスカートをはいただけで「ショックを受けた」という紅。今作で自らがその立場になるが「やりたいと信じたことを曲げずに最後までたどり着くのが今回の挑戦」とし、今後の活動も「きっちりやるだけでなく、爪痕を残したい」と力を込めた。
◆紅ゆずる(くれない・ゆずる)8月17日生まれ。大阪府出身。2002年、宝塚歌劇団に88期生として入団、星組に配属。16年、星組トップスターに就任。18年には、台湾公演も成功させる。19年に退団。退団後は、舞台「Jazzy なさくらは裏切りのハーモニー~日米爆笑保障条約~」、ミュージカル「エニシング・ゴーズ」などに出演。毎日放送「よんチャン TV」にレギュラー出演中。