尾上眞秀 母ら見守る中堂々と会見 10歳の夢「パパの母国フランスで歌舞伎公演」

 歌舞伎俳優・尾上菊五郎(80)の孫で、女優・寺島しのぶ(50)の長男・寺嶋眞秀(てらじま・まほろ=10)が、5月に東京・歌舞伎座で上演される「團菊祭五月大歌舞伎」(2~27日)で「初代尾上眞秀」を名乗り、初舞台をつとめることが7日、都内のフランス大使公邸での会見で発表された。究極の芸能一家に生まれた“サラブレッド”にして、過去に類を見ない日仏ハーフの歌舞伎役者が、ついに誕生する。

 歴史と伝統のある歌舞伎界に、新風を吹かせる。眞秀は会見で「勉強中」というフランス語を披露。「僕は小さい頃から歌舞伎が好きでした。今年の5月、尾上眞秀として初舞台を踏むことになりました。お客さまに楽しんでもらえるように練習に励みます。どうぞ舞台にお越しください」とあいさつした。

 女優の母と、フランス人アートディレクターの父、ローラン・グナシア氏の間に生まれた。フィリップ・セトン駐日フランス大使が「歌舞伎では初めてではないでしょうか」と語ったように、日仏ハーフの歌舞伎俳優は極めて珍しい存在。さらに、親戚中に多数の俳優が名を連ねる芸能一族の一員として、10歳になった現在の夢を「歌舞伎役者だけど、俳優も興味があります」とし、「いつか、パパの母国フランスで歌舞伎公演をやってみたい」と大きな夢に向かって目を輝かせた。

 同席した菊五郎も、熱い期待を寄せる。演目については未定だが、新作の主役として、立役と女形の両方を演じる構想だという。菊五郎は「私も通ってきた道だが、どちらが良いかまだわからないのでね」と笑顔を見せた。母の寺島は「今日は私のほうが心配しちゃって。でも、しっかりとスピーチした」とホッとした様子。そして「歌舞伎以外でもさまざまな経験をして、自分で選択をして前に進んで行ってほしい」と母の顔を見せた。

 この日は歌舞伎界でも初となる、フランス大使公邸で金びょうぶをバックに臨んだ会見となったが、「『楽しい』が勝つので、緊張はしないです」とニッコリ。無限の可能性を秘める俊英が、歌舞伎俳優として堂々たる第一歩を刻んだ。

 ◆寺嶋眞秀(てらじま・まほろ)2012年9月11日生まれ、東京都出身。女優・寺島しのぶとフランス人アートディレクター、ローラン・グナシア氏の長男。17年に「團菊祭五月大歌舞伎」の「魚屋宗五郎」で酒屋丁稚与吉(さかやでっちよきち)を演じ、初お目見えを果たした。

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