【中村竜太郎のタイガー&ドラゴン】SNS時代に合わせた立法で身勝手バカッターに厳罰を
「スシロー」のボックス席で、金髪男が卓上の醤油瓶の注ぎ口や湯飲みを舐めまわし、レーンに乗る寿司につばをつけるという悪ふざけ動画がSNSで拡散。美味しく手頃な価格で親しまれる回転寿司での“ペロペロ・テロ”は衝撃的で、連日メディアは大きく報じた。その映像から「不潔なイメージが拭えない」「二度と回転寿司に行けない」と嫌悪する人も多く、「スシロー」親会社の株価総額は一時、170億円近く下落するなどの損害を被っている。
同社は「刑事民事の両面から厳正に対処します」と怒りのコメントを発表。同時に被害店舗で備品や食器の洗浄・消毒など対策を講じたが、風評被害の回復には時間がかかりそうだ。仮に民事で損害賠償請求した場合、売上減少などが考慮され、最大3千万円の請求になる可能性もあるという。
そんな大事(おおごと)だというのに、SNSでは「ペロペロがバズった」と類似犯が続々と出現している。「スシロー」や「くら寿司」で金髪男と同じ行為をする輩、「松のや」で備えつけの箸を舐める輩、「CoCo壱番屋」で福神漬けを直食いする輩、「資さんうどん」で天かすを直食いする輩、「吉野家」で紅生姜を直食いする輩や、紅生姜をテーブルに撒き散らす輩。はてはカラオケ店のグラスに小便を入れてはしゃぐ輩…。こんなバカ連中は昔からいるにはいたが、事態を最悪にしているのがSNSでの投稿、見える化だ。それが犯罪であろうと、とにかく目立ちたいのだ。
「思い出すのは6年前の“おでんツンツン男”。コンビニの廃棄予定のおでんをつつく動画をSNSに投稿し炎上。威力業務妨害と器物損壊で逮捕されましたが最終的には不起訴に。今は格闘技イベントに参加するなど人気者です」(社会部デスク)
元迷惑ユーチューバー“へずまりゅう”も、いまだにネット記事ではスター扱いである。現代は「悪名は無名に勝る」が顕著なのか。
だがしかし、被害にあった店に従業員やその家族がいることを忘れてはならない。目立ちたいがための悪質行為に振り回されるのは気の毒すぎる。個人的な意見であるが、SNS時代に合わせた法律を作って、こうした身勝手なバカ連中に厳罰を処すべきだと思う。