人間国宝、長唄三味線の杵屋勝国さん死去、77歳 勘三郎さん、玉三郎とも共演
長唄三味線の杵屋勝国(本名牟田口照國)さんが9日午後8時6分に間質性肺炎の悪化により神奈川県内の病院で亡くなっていたことが11日、分かった。77歳。一般財団法人杵勝会が同日、文書で公表した。通夜、葬儀は近親者のみで執り行う。本人の遺志で、供花、供物、香典、弔電、弔問は辞退する。
杵屋さんは1945年3月28日、福岡県みやま市出身。6歳で杵屋寿太郎に入門し、14歳で七代目家元杵屋勝三郎から杵屋勝国を名乗ることを許された。1967年には東京芸術大学邦楽科を卒業した。坂東玉三郎、故中村勘三郎ら歌舞伎舞踊の立て三味線を担当。テレビ・ラジオ出演、作曲などでも幅広く活躍した。2010年に杵勝会理事長に就任した。2019年に重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝に認定された。21年に旭日小綬章を受賞した。