堀ちえみ がん乗り越え56歳誕生日に復活唱 山あり谷あり40周年「生きてて良かった」
タレントで歌手の堀ちえみが56歳の誕生日の15日に、東京・かつしかシンフォニーヒルズでデビュー40周年記念コンサート「40thプラス1 アニバーサリーライブ ちえみちゃん祭り2023」を行った。
スクリーンに映し出された、過去40年の歩みを描いた映像後に美しいドレスで登場。代表曲の「リ・ボ・ン」、「さよならの物語」といったシングルを全曲、会場を埋めた約1300人のファンを前に当時の雰囲気のままに歌いきった。
19年にステージ4の舌がんが発覚。舌の切除、再建手術を受けて以来、ライブに向けてリハビリを続け、1年遅れで目標を実現。「このステージに立てて良かった、また歌えて良かった。そして生きてて良かった」と壇上で感慨深げに語った。
“晴れの日”の朝は、胸が不安で埋め尽くされたあの日と同じように家族から送り出された。「ママ頑張ってと。娘からは『お母さん大好き』と言ってもらった」。がん手術に向けて入院する日と重なる光景に「複雑な思いでしたが、今回は良いことだから、外まで見送らないでいいよって伝えました」。
ライブ会場の外には、早い時間から“親衛隊”の姿も。「どんなときでもそばにいてくれて心強い。今の言葉でいえば『推し』ですかね。それの初代というか、神と言っても過言じゃない。私にとって誇り」と笑った。
40周年に併せて限定生産商品の「CD/DVD-BOX」に加え、全223曲のサブスク一斉配信もスタート。「これからもいろんなことに挑戦したい。そのためにはまずは健康。次は、全国で待ってくれている皆さんのもとにいければ」。
山あり谷ありの40周年。「色濃い人生でいろんな経験をして、とても充実した一生になったのかな」と時に涙を流しながら振り返る。再出発の日。また一つ、人生にとって大切な節目が増えた。
◆堀ちえみ 闘病メモ リウマチで長年闘病し、19年2月に自身のブログでステージ4の舌がん、さらには左首のリンパ節にも転移していることを公表。当面は芸能活動を休業して療養に専念するとした。舌がん手術を受けて退院後に、食道がんの手術も受けた。舌の一部を切除し再建を行ったこともあり、ボイストレーニングなどのリハビリ生活を経て、20年1月に芸能活動を再開した。