ガーシー議員 電撃帰国&初登院へ 周囲へ意向「陳謝して済むのなら受け入れる」
参院は22日の本会議で、国会欠席を続けるNHK党のガーシー議員(51=本名東谷義和)に「議場での陳謝」を科す懲罰を賛成多数で可決した。石井準一参院議院運営委員長は、陳謝するかどうかの回答を27日までに求めた。3月1日の本会議で陳謝に応じなければ同上旬の除名が不可避となるが、ガーシー氏は陳謝を受け入れる意向。除名が回避される可能性が出てきた。参院での懲罰は、13年に故アントニオ猪木氏が登院停止30日間になって以来。
ガーシー氏は周囲に「国会議員の身分に執着はないが、応援してくれた28万人もの有権者の思いを考えると、辞めるのは申し訳ない。陳謝して済むのなら、国会での陳謝を受け入れる」との意向を伝えた。議院運営委への返答期限は27日午前。帰国の態度は決めかねたままで、タイムリミットが刻一刻と迫る中、電撃帰国へ最終協議する。
「何のために国会議員になったんだ!」「関係ないでしょ~」。採決に先立ち、欠席したガーシー氏に代わってN党の浜田聡参院議員(45)が懲罰に反対する弁明を行ったが、ガーシー氏のインスタなどでの内容をなぞる“公開暴露”に。怒号に近いヤジが飛び、議場が騒然となった。
浜田氏は、ガーシー氏が名誉毀損(きそん)などで警視庁から事情聴取を求められていることなどに触れ「被告人のまま帰国すると、国家権力に不当な拘束を受ける危険性を排除できない」と説明。「除名に進みそうな雰囲気を感じて、忸怩(じくじ)たる思い。少数派が多数派に排除される」と述べた。
N党の立花孝志党首(55)は「国会に来ないで除名というのなら、来る確率が高い。帰ってくるのがルールなら一発で済む話」と、電撃帰国の可能性に言及した。
ガーシー氏を擁護する動きも出てきた。れいわ新選組は採決を棄権。同党は「恣意(しい)的な運用で、気に入らない議員や党を処分、排除など行える入り口となることを危惧する」との声明を出した。