藤井聡太竜王 朝日杯2年ぶりV 一般棋戦3冠達成

 第16回朝日杯将棋オープン戦決勝が23日、都内で指され、藤井聡太竜王(20=王位、叡王、王将、棋聖との五冠)が渡辺明名人(38=棋王との二冠)に103手で勝利し、2年ぶり4度目の優勝を果たした。藤井竜王は今期、一般棋戦ではJTプロ公式戦、銀河戦も優勝しており、2011年度の羽生善治九段以来の3冠となった。先手番連勝記録も26に伸ばした(未放映のテレビ対局を除く)。

 朝日杯は持ち時間40分の早指し棋戦。午前に準決勝で豊島将之九段を大逆転で破り、決勝へ。雁木模様の将棋となり、序中盤からじわじわとリードを拡大し、逆転を許さず快勝。「序盤から経験のない形になってどういうふうに形を作るか難しい将棋になった。組み合わせを間違えて自信のない展開にしてしまいました。自玉の傷を緩和しながら、自玉が危険にならないように指していました」と振り返った。

 朝日杯は決勝以外逆転で勝利をつかんだ。「負けを覚悟した局面があったので、幸運な結果かなと感じています。60秒の中でミスが出てしまう将棋だったので、そのあたりを課題」と語り、「初めて優勝できた棋戦も朝日杯ですので、相性の良さも感じています。公開対局がモチベーションになっているところもあると思います」と語った。

 一般棋戦ではNHK杯テレビ将棋トーナメントを制すと初の四冠達成となる。

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