ドイツで開催中の第７３回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されているアニメ映画「すずめの戸締まり」の新海誠監督（５０）とヒロインの声優を務めた原菜乃華（１９）らが２３日、レッドカーペットアライバルとプレミア上映に参加した。

　新海監督３年ぶりの本作は、女子高生・鈴芽（原）と「閉じ師」の青年・草太（ＳｉｘＴＯＮＥＳ・松村北斗）が、日本各地の廃虚を舞台に、災いの元となる扉を閉めていく冒険物語。コンペ部門に日本アニメ映画が選出されたのは、最高賞を受賞した宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」以来２１年ぶりとなる。

　レッドカーペットに登場した新海監督と原は口をそろえて「夢のようだ」と大興奮。原は、ちょうネクタイで着飾った、作中に登場する、いすの“草太”を持ち、新海監督は「（草太の声優）松村くんと一緒に行ってきます」と力を込めた。

　上映では、新海監督が「この作品は東日本大震災がベース。大きな災害にあっても、人は笑いながら成長していきます。たくさんの方に笑いながら見てもらえたことが幸せ」と語り、原は「私は新海監督の作品が大好きでした。監督の隣でベルリンに来ることができて、ぜいたくすぎる時間でした」と感無量の表情を見せた。