４日に都内で開催されたピン芸日本一決定戦「Ｒ－１グランプリ２０２３」で優勝した田津原理音（２９）が５日、本拠地の大阪・よしもと漫才劇場に凱旋（がいせん）出演。０件だったテレビ番組出演依頼が急増するなど“夢”を手にした実感をかみしめた。

　優勝後初めての舞台では、前日の決勝で繰り出したカードゲームネタを披露。「ヨーグルト以外のＲ－１って知ってますか？」と問いかけると、客席から拍手で祝福された。

　優勝したことで環境が急変。祝福ＬＩＮＥが「２００件くらい」届いたほか、テレビ出演依頼が１０～２０件が来ているという。田津原は「普段はテレビに出ていないので本来、３月の仕事は６日のライブが終わったら２１日まで（仕事がなく）休みだった」と話し、突然のひっぱりだこ状態に目を丸くした。

　移動手段もグレードアップ。「『（決勝後、東京から大阪への）帰りはグリーン車です』って言われて。足置くところがあるんですねぇ」と、しみじみと感激した。この日は東京から大阪に移動して来たばかりだが、劇場出演を終えると翌日のテレビ出演に備え東京へとんぼ返りする。６日は都内でテレビ出演の後、大阪の劇場へ向かうという。

　コンビニの夜勤や介護施設のヘルパー、「ミシンを箱に詰める仕事」など複数のアルバイトをかけもちしている田津原。「バイト先でも一応、籍は残してもらうよう店長にお願いしている。けど、できればもう行きたくないな」とピン芸人として活躍する将来を描き、笑顔を見せた。