妻夫木聡、涙 「日本映画が大好きです」 最優秀主演男優賞 「ある男」アカデミー賞最多8冠
第46回日本アカデミー賞の授賞式が10日、都内で行われ、石川慶監督(45)の「ある男」が最優秀作品賞を含む最多8冠を獲得した。最優秀主演男優賞を妻夫木聡(42)、最優秀助演男優賞を窪田正孝(34)、最優秀助演女優賞を安藤サクラ(37)と、主要な役を演じた3人が個人賞も席巻した。
最優秀作品賞が告げられると、チーム全員が握手を交わし、笑顔で壇上へ。妻夫木は「監督の長編デビュー作品(「愚行録」)から一緒。一番、僕は彼の才能を間近に見ていた自負があるので、認めていただいてうれしいです」と涙し、石川監督と肩を抱き合った。
妻夫木は、亡き夫(窪田)の名前が別人のものだった妻(安藤)とともに事件を調査し、自分自身とも向き合っていく弁護士役を演じた。最優秀主演男優賞は11年「悪人」以来12年ぶり2度目。11年は仕事の都合で現地参加できなかった妻夫木は「実際にブロンズをいただけてうれしい」と感無量。「日本映画が大好きです。これからも盛り上げていきたい」と力を込めた。
安藤は壮絶な役に向き合い、女優引退まで考えたという。「この現場で何よりも撮影の現場にいるのが好きだと、はっきりと思えた」と涙をぬぐった。