「車椅子ギャル」として知られるＹｏｕＴｕｂｅｒ・さしみちゃんが１０日、ＡＢＥＭＡ　Ｐｒｉｍｅ「ＡＢＥＭＡ　ＮＥＷＳ」に出演し、駅のエレベーターで割り込み被害にあったことを報告した動画を削除したことについて語った。

　さしみちゃんは２月２８日に、自身のツイッターに動画を掲載。駅でエレベーターに乗ろうとしたところ、後ろから来た男性に抜かされ、結局乗るのを断念した様子を伝えた。多くの激励が寄せられる一方で、一部で「自分で声をかけろ」「動画をあげるのはやり過ぎ」などと批判的な投稿もあった。これを受けて３月４日に動画を削除していた。

　番組では、公共交通機関のエレベーターは「障がい者や高齢者が優先で、必要とする人がいる場合は譲るよう国土交通省は呼びかけている」と説明した。

　さしみちゃんは「何度問題提起をしても理解されないもどかしさもあり、思わず動画を掲載してしまった」と説明した。駅ではさしみちゃんよりも前に並んでいた人が先にエレベーターに乗った。それでも車椅子が入る余裕もあったと感じたという。車椅子を前に進めて「乗りたいです」と意思表示はしたが、すでに乗っていた人がスペースを空けることはなく、「中の方の目線が冷たく感じて『入るのは怖いな』と思って入るのをやめた」と説明した。その日はほかでも何十分もエレベーター待ちをしており「『こういう現状ってどうやってシェアしたらいいんだろう』って。ちょっと諦めたタイミングでスマートフォンを出した」と動画撮影に至った詳細を語った。

　番組コメンテーターの実業家・ひろゆき氏は、さしみちゃんが「詰めてください」を自分から言わなかった点を指摘。さしみちゃんも非を認めた上で「発信のしかたも感情的でよくなかった」と反省した。ひろゆき氏は「『優先です』っていうのをエレベーターの前で言いまくって、降りなかったら動画を撮りまくる」と提案した。

　さらに「乙武さんは下りのエレベーターで突っ込んでいくんですって。突っ込んで行ったら、やっぱり降りる人は降りるんですよ。そうやって権利を主張しないと」と乙武洋匡氏を引き合いに出し、主張することをすすめた。

　さしみちゃんは１１日未明に自身のツイッターを更新。「皆が皆、ひろゆきさんが話された『突っ込んでいく乙武さん』のように強くないのも事実です。」と声を上げるのが簡単ではないことも付け加えた。