ガーシー議員初当選から248日ついに!狂騒劇に幕 72年ぶり除名、国会欠席が理由は初

 参院は15日午前に開いた本会議で、政治家女子48党(旧NHK党)のガーシー参院議員(51、本名東谷義和)を除名とする懲罰案を出席議員3分の2以上の賛成で可決した。尾辻秀久参院議長(82)が除名を宣告。ガーシー氏は国会議員としての身分を失った。現行憲法下で3人目で、衆院で陳謝を拒否した1951年(昭和26)の川上貫一氏以来72年ぶりの除名。国会欠席を理由にした初のケースとなった。

 “クビ”が決まった日に「ガーシー」と記された本会議場の氏名標が、初めて立った。賛成235票。反対は1票のみ。本会議終了後、政治家女子48党の浜田聡参院議員(45)がずっと倒されたままだったガーシー氏の氏名標を起こし“出席”の意思を示した。その約10分後には、職員が氏名標を撤去。任期を約5年4カ月残したままの除名劇。結局、一度も国会に姿を見せなかった。

 浜田氏は目を潤ませていた。記者団を前に「ガーシー議員は、28万7714票の負託を受けた。国会議員として今後も活躍できるよう努力したが、力及ばなかった。有権者に謝罪をしたいと思います。申し訳ありませんでした」と述べ、テレビカメラの前で頭を下げた。ガーシー氏の氏名標を立てた意図については「ご想像にお任せします」とした。

 除名を受け、国会内で会見した同党の大津綾香党首(30)は「仕事してるし、おじいちゃん議員たちが寝ているよりも、余命ギリギリで存在しているよりもガーシーは役に立った。国会は古くさい。古くさいことを若い人たちがどんどん変えていくのに、ガーシーが必要だった。これからも協力して活動していきたい」と、ガーシー氏の再出馬へ向け連携すると強調した。

 比例代表で選ばれたガーシー氏の除名にともない、堀江貴文氏の秘書で同党副党首の斉藤健一郎氏(42)が繰り上げ当選する見込み。国会登院するかどうかを記者団に問われた斉藤氏は「登院します」と答えた。初当選から248日。世間を騒がせまくったガーシー氏は「目立ったもの勝ち」という価値観を国会に持ち込んだ。

◆ガーシー氏を巡る主な経過

 2022年7月 参院選比例代表で約28万7千票を得てNHK党から初当選

 8月3~5日 臨時国会。海外滞在で欠席

 10月3日~12月10日

 臨時国会。欠席

 12月24日 動画投稿サイトで著名人を脅迫するなどした疑いで警視庁が事情聴取を要請

 23年1月11日 警視庁が関係先を家宅捜索

 23日 通常国会開会。欠席続く

 2月22日 参院本会議で「議場での陳謝」の懲罰決定

 3月8日 陳謝が予定された参院本会議を欠席。N党の立花孝志党首が辞任と党名変更を表明

 14日 参院懲罰委員会が除名案を決定

 15日 参院本会議で除名

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