KANが公表した「メッケル憩室がん」医師が解説 2万人に1人の珍しい病気 発生頻度は1~2%
「愛は勝つ」などのヒット曲で知られるシンガー・ソングライターのKAN(60)が18日、自身の公式サイトを更新。「メッケル憩室がん」を患っていることを公表した。兵庫県芦屋の「松本クリニック」松本浩彦医師が「メッケル憩室がん」を解説する。
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メッケル憩室(けいしつ)は最も頻度の高い腸管の奇形で、発生頻度は1~2%といわれています。その位置は回盲(かいもう。小腸から大腸への移行部)の末端から約50センチの口側に見られます。通常はお母さんのお腹にいる妊娠第5~7週の間に吸収され、なくなってしまいますが腸管側に残ってしまうことが原因です。
メッケル憩室そのものが非常に稀なものであり、さらにそれががんになる確率は200人に1人程度。つまりメッケル憩室がんは2万人に1人くらいの珍しい病気と言え、よく見つかったと思います。大学病院の医師でも1例でも見つけたら学会に発表したり、論文にするくらいに珍しい病気です。
早期発見でしたら手術で完治します。ただ、がんの進行度、いわゆるステージ分類が発表されてない現状では完治の可能性がどのくらいかと言うことは論ぜません。早期発見で、無事に完治されることを祈るばかりです。