宝塚 星組トップ礼真琴 フレンチミュージカル「赤と黒」日本初演 見事な歌とダンスで魅了

 宝塚歌劇星組トップスター礼真琴主演の「Le Rouge et le Noir ~赤と黒~」が21日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで初日の幕を開けた。2016年にパリで初演されたミュージカルの日本初演。ドラマティックなフレンチロックでつづられ、歌劇団屈指の歌手としでもある礼の魅力を十分に引き出した。

 礼が演じるのは貧しい生まれながら、野望を内に秘め、のし上がっていく家庭教師のジュリアン。自尊心は高いが、常に不安と猜疑心にさいなまれる。家庭教師先のレナール夫人との恋も、同時に嫌悪や葛藤などがうずまく様子が手に取るように伝わる。一方、強気な侯爵令嬢・マチルドに対しては、圧倒的な身分の違いも、情熱的な恋で一時は名誉も地位も手に入れたかに見えるが、そこからの転落が胸を打つ。礼はそんな陰のあるジュリアンを繊細にそして大胆に、見事な歌と芝居で作り上げた。

 Wヒロインともいうべきレナール夫人は数々のヒロインを演じてきた有沙瞳が、マチルドは新進娘役の詩ちづるが演じた。主要スターの暁千星は、ストーリーテラーとして、幕開きから歌にダンスに大活躍。客席をぐいぐいと物語世界に引っ張っていった。また専科の英真なおき、紫門ゆりやも出演。重要な役を演じたひろ香祐、小桜ほのから歌が得意な生徒が多く出演しており、見ごたえ・聞きごたえのある舞台に仕上げていた。

 大阪公演は29日まで、東京・日本青年館ホールでは4月4~10日。

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