朝鮮学校への「スパイ養成的なところも」発言のコメンテーター「出演継続は困難」とMBSラジオ
MBSラジオは23日、「上泉雄一のええなぁ!」(月曜~金曜、前6・00)でレギュラーコメンテーターを務める経済評論家の上念司氏について、番組の公式ツイッターで文書を発表。「上念さんとMBSラジオの間で今後の情報発信についての考え方に開きがあることが分かり、最終的にご出演の継続は困難という判断に至りました」とした。
上念氏は2月21日に放送された同番組内で、北朝鮮のミサイル発射に関して取り上げた際、朝鮮学校について「スパイ養成的なところもあったり」と発言。これを受け、在日本朝鮮人人権協会傘下の関西3団体(大阪人権協会・兵庫人権協会・京都協議体)からMBSへ、連名の質問状を送付されていた。
17日の会見では有貞コンテンツ局長は「現在の朝鮮学校のことと過去の事案のことをはっきりと区別した形で聞こえない表現が一部あった。その点について現在、朝鮮学校に通ってらっしゃる生徒さんに配慮の足りない部分があった」と説明し、ヘイトスピーチではないか、という指摘に対して「配慮の欠ける部分はあったが、それ以外についてはある程度事実に即したお話をされている。民族教育や朝鮮学校の存在そのものを否定するようなお話ではない。配慮に欠ける発言はあったが、ヘイトスピーチには当たらないと考えている」と答えていた。
この日ツイッターにアップされた文書でも「上念さんの意図は朝鮮学校の子どもたちにとって何が必要かという論評であり、民族教育や朝鮮学校の存在を否定したものではなく、ヘイトスピーチにはあたらないのではないかと考えております。MBSラジオとしては、その見解に変わりがないことについて改めてリスナーの皆様にお伝えするとともに、今後も真摯な番組制作に努めてまいります」と記している。
上念氏は21日の放送にもコメンテーターとして出演していた。