浦沢直樹氏「PLUTO」アニメ化に「僕が味わった苦悩を、制作陣全員味わえ!」手塚治虫「鉄腕アトム」原案の重圧明かす
漫画家の浦沢直樹氏(63)が25日、東京ビッグサイトで行われた「AnimeJapan2023」内ステージで、ネットフリックスのアニメシリーズ「PLUTO」(年内独占配信予定)イベントに、声優の日笠陽子、鈴木みのり、手塚治虫の息子で本作協力の手塚眞氏(61)と登壇した。
「20世紀少年」「YAWARA!」「MASTERキートン」などの名作を生み出してきた浦沢氏が、手塚治虫「鉄腕アトム」の人気エピソード「地上最大のロボット」をリメークした同名人気コミック初のアニメ化。人間と高性能ロボットが共生する未来で起こるサスペンスドラマを描く。
浦沢氏は原案のエピソードについて、「5歳の頃に初めて見て、心の中で全漫画の中で中央に鎮座する漫画というイメージがあった。なんて切ない物語なんだと5歳の浦沢少年は思ったんですね。えたいの知れない切なさを、一生かけて突き止めているような感じがしています」と明かした。
主人公・アトム役の日笠は、オーディション時の資料に浦沢のコメントで「僕はこの作品を描く時に苦悩した。みなさんにもいっしょに苦悩してほしい」と書いてあったといい、「オーディションに受かった瞬間に、苦悩の旅に出ていくんだと感じた」と語った。浦沢氏は「僕が味わった苦悩を、これから制作陣全員味わえ!と思いました。目指す頂が手塚先生なんでね。とんでもない頂きなんで、よほどの覚悟で登らないとだめですよ」と笑顔で圧をかけていた。