吉永小百合、演奏会で詩を朗読「(坂本龍一に)早く元気になってほしいという思い」
女優の吉永小百合(78)が26日、都内で行われた東北ユースオーケストラ演奏会に出演し、詩を朗読した。
音楽家の坂本龍一(71)が監督を務める東日本大震災の復興支援プロジェクトで、岩手、宮城、福島の被災三県を中心に演奏する小学生から大学生86人で編成された楽団の演奏会。がん闘病中の坂本は別の場所からリモートで公演を見守った。
吉永は昨年12月末から2カ月かけて、石巻市の小学5年生の作品など8作の詩を選び、坂本の選曲した「Kizuna World」「aqua」の演奏をバックに読み上げた。「海を見にゆく」というワードがリフレインされる寺山修司の詩「悲しくなったときは」には「坂本さんが早く元気になってほしいという思いも込めました」と説明。すべての詩は坂本とのメールのやりとりで決めたという。
楽団が70分に及ぶマーラー交響曲第5番を演奏した公演後、坂本から会場に「superb!Bravissimo(拍手×5)」とメールが届いた。あいにくの監督不在となったが、吉永は「ここにいらっしゃらないのは寂しいです。でも、ここにいらっしゃると思います」と思いを受け止めていた。
坂本は14年7月に中咽頭がんを公表。15年に仕事復帰したが、21年1月に直腸がん手術を受けたことを公表。昨年3月の「東北-」で3年ぶりにステージ復帰を果たし、ピアノ演奏をしていた。