扇千景さん葬儀 国会議事堂前を通る 議員らが整列で見送り 鴈治郎「偉大な人だった」

 9日に食道胃接合部がんのため死去した、女優で元参議院議長の扇千景(おおぎ・ちかげ、本名林寛子)さんの葬儀告別式が27日、東京・増上寺光摂殿で営まれた。葬儀前に扇さんの長男で中村鴈治郎、次男の中村扇雀らが取材に応じ、女優として、政治家として89年の人生を全うした母の偉大さを語った。

 この日を迎えて鴈治郎は「母は母でありましたけど、実に偉大な人だったとつくづく感じております」としみじみ。扇雀も「天寿を全うしたと思う。最後も苦しまずに入院も1カ月でしたので、父に『まだ呼ばないでね』と言っていたけど、父が亡くなって約3年。追うように早く父の元に行きたかったんだと思う」と語った。

 葬儀前に国会議事堂前を通ったといい、「多くの議員の方と職員の方が整列して、母を送って下さった。天皇陛下からもお言葉を頂戴し、上皇両陛下からも花も頂戴し、宝塚に入って女優として人生をスタートして、まさかこんな人生になると本人にも思わなかったと思う」と心境を語った。

 扇雀は20歳の頃に母から「国会議員になれ」と勧められたが、6歳で初舞台を踏んでから歌舞伎の道と決め、断っていた。「国会議員は母の天職だった。それを全うできて、父の歌舞伎役者の女房としても全うできて、本当に希有な人生だったと思う。十分に納得して、今頃『後は任せたわよ』って言っていると思います。お疲れ様と言いたいです」と言葉をかけていた。

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