ＢＡＬＬＩＳＴＩＫ　ＢＯＹＺの砂田将宏（２２）が異国の地で新たな夢を見つけた。昨年８月から１月までの半年間、武者修行を兼ねて活動拠点をタイに移した。海外のステージで場数を踏み、確固たる自信と高いスキルを獲得。帰国後初となる、２年ぶりの単独ツアーが４月に控えており、修行の成果を披露するために燃えている。「僕らがいる場所が拠点と言える活躍を」。世界を見つめる砂田が夢の数々を語った。

　　◇　　◇

　－タイでの武者修行の手応えは。

　「間違いなく行って良かったなと思いますし、得た物はたくさんあります。自分たちの夢に対する、より強い覚悟が持てた瞬間で、それがかなえられそうという自信になった。かなえるためには何をすれば良いのか、明確にこの半年間で分かった気がする。こんなにも同じ方向を向いて肩を並べて走っているグループはないと感じました」

　－どのような時間になったのか。

　「ＮＹ留学の時とはまた違う感覚だった。一プロとして行って、最初は『何か結果を出さないと日本に戻って来れない』という感覚だったので、すごい焦りがあった。夢をかなえられるのかなという不安の中、『Ｄｒｏｐ　Ｄｅａｄ』を初めて披露したフェスで初めて光が差し込んできた。僕ら本当にイケるかもと思いましたね」

　－現地では共同生活をしていた。

　「２４時間、皆で一緒にいた。毎日同じメシを食って、誰かの誕生日にはお酒を飲んだり。壁にぶち当たったら皆で解決して、それぞれの役割をより明確にさせてというか。自由時間はバスケ、バドミントン、サッカー。最初の１～２カ月は興味を持って観光に行っていたけど、半年間もいるとおなかいっぱいになりました（笑）。自分の部屋は寝るだけで、皆、自然とスタジオやラウンジエリアに集まっていた。僕らは何かあったら、誰かを誘う。『洗濯回すけど誰かいる？』みたいな。先輩グループからも『仲良いね』と言われます」

　－タイで見つけた夢はあるのか。

　「ワールドスタジアムツアーという夢は行く前も後も変わらないけど、そこにたどり着くまでにかなえたい夢が変わった。米国に住んでいたこともあるので、早く米国進出したいと思っていたけど、東南アジアの可能性を感じて、このルートで行くのが近道なのかもしれないと感じました」

　－４月からは２年ぶりのツアーが始まる。意気込みは。

　「日本で待ってくださる皆さんにやっとお会いできる。お待たせしました。パワーアップした姿を見せたいというのが一番。ワールドツアーをやれるようになったら日本で何十公演もできなくなると思う。一公演一公演を大切に、皆さんに『ここで見られるのがもったいないや』と思わせるようなパフォーマンスをしたいですね」

　－ライブタイトルにある「Ｎ．Ｅ．Ｘ．Ｔ」にちなみ、グループが定めるネクストの場所は。

　「ホール規模でも良いので、まず一発目のワールドツアーをやりたい。タイで単独をやった時、また公演できるなという自信につながった。こんなにも応援してくれる人がいるんだと、うれしかった。タイでやったことを一歩ずつ他国でもやって、来年までに５～６カ国でもワールドツアーをしたいという思いです」

　－今後、個人的に挑戦したいことは。

　「昔から持っていた夢ですが、役者は挑戦したいです。ＮＹに住んでいた時に演技のレッスンを受けて、演じる楽しさを知った。ドラマ、映画鑑賞が趣味なので、自分の好きなことを生かしてグループに貢献したい。英語を生かして海外のドラマにも出たい。『キングダム』が一番好きなので出たいですね。ただどんどん続編が出てくるじゃないですか。もう役がなくなる（笑）」

　－今後のグループ活動についてアピールを。

　「ＢＡＬＬＩＳＴＩＫ　ＢＯＹＺはＬＤＨの夢を背負って、今後、日本の皆さんが期待して、応援してくれるようなグループになっていきたいなと思っています。日本を背負って活躍するグループになることが目標です。そのためにはたくさんの方に愛されるグループにならないといけない。どの国限定とかではなく、いろんな国を飛び回って拠点がないというか“僕らがいる場所が拠点”と言えるくらいグローバルに活躍していきたい」

　◆砂田将宏（すなだ・まさひろ）２０００年５月１７日生まれ、大阪府出身。ＬＤＨが主催するアーティスト養成オーディション「ＧＬＯＢＡＬ　ＪＡＰＡＮ　ＣＨＡＬＬＥＮＧＥ」で合格し、１４～１７年まで米ＮＹに３年半留学。１８年にＢＡＬＬＩＳＴＩＫ　ＢＯＹＺが結成され、最年少メンバーとして１９年５月にメジャーデビューした。特技はサッカーで、少年時代にはポルトガル・ＳＬベンフィカにサッカー留学していた。