山田洋次監督 逝去した坂本龍一さんを追悼【全文】「奇跡が起きて回復するのではないか」

 映画監督の山田洋次氏(91)が3日、世界的音楽家・作曲家坂本龍一さんが71歳で亡くなったことを受けてコメントを発表した。

 山田監督と坂本さんは、15年12月に公開された映画「母と暮せば」でタッグ。終戦直後の長崎を舞台に、主演に吉永小百合と二宮和也を迎えたヒューマンドラマで、坂本さんは劇中の音楽担当を務めた。同作は第89回アカデミー賞で外国語映画賞の日本代表に選ばれた。

 山田監督は「坂本さんを偲んで」と題したコメントを発表。以下、コメント全文。

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 月刊誌に掲載されていた坂本さんの闘病記を、この著者に奇跡が起きて回復するのではないか、ぜひそうあって欲しいと祈るような思いで読んでいましたが、それは叶いませんでした。

 大江健三郎さんに続いて、世界中の人々に敬愛される日本の二人の優れた芸術家--反原発、反核の訴えを市民とともに行動したたぐいまれなお二人の死を、どれだけ多くの心ある日本人が惜しんでいることだろうか。

 『母と暮せば』という映画の作曲者として一緒に仕事をしました。大江さんは著作のなかで DECENCYという言葉をよく使われるが、坂本さんはまさにその意味でDECENTな人柄だったことを今しみじみ追想します(原文ママ)

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