藤原竜也 魅せる新境地 歌舞伎俳優役初挑戦 来年2月に主演舞台「中村仲蔵」

 俳優の藤原竜也(40)が、来年2月上演の舞台「中村仲蔵」(池袋・東京建物 Brillia HALL)に主演することが4日、分かった。江戸時代に「名人仲蔵」と称された、歌舞伎俳優の初代中村仲蔵を描くサクセスストーリー。1997年の俳優デビュー以来、数々の作品に出演してきた藤原だが、歌舞伎俳優役は初挑戦となる。歌舞伎界ならではの難解な言い回しや所作に挑み、俳優として新境地を見せる。

 迫真の演技でさまざまな世界観を作り上げ、世間を魅了し続けてきた藤原が、ついに初めての“梨園”の世界に挑む。

 藤原が演じる初代・中村仲蔵は、歌舞伎全盛であった江戸時代中期に実在した歌舞伎俳優。梨園の血縁ではなかったが、一代で異例の出世を果たしたスターで、その人生は落語や講談で人気演目として語り継がれている。

 仲蔵が題材のNHKドラマ「忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段」(2021年放送)では、中村勘九郎が仲蔵、藤原が謎の侍役で出演した。同作の脚本を手がけた源孝志氏が今回の舞台のために“完全新作”として書き下ろす。

 厳しい階級制度の江戸歌舞伎界でスターへと駆け上がった“伝説の役者”を演じる藤原は「これまで数々の役を演じてきましたが、まさか歌舞伎役者を真正面から演じる日が来るとは想像していませんでした」と驚いた。

 過去の共演で勘九郎から歌舞伎らしい姿勢や所作を教わり、「歌舞伎役者の皆さんは本当にすごい」と感心。自身が主演としてそれをこなすことに「身の引き締まる思いと同時に非常に楽しみ」と今から意欲を燃やした。

 演出の蓬莱竜太氏とは、今回で3度目のタッグとなる。「しっかり身を委ねて仲蔵として生きて、最後はきっちり出世していこうと思います」と歌舞伎界での“のし上がり”を誓い、「皆さんを江戸の歌舞伎の世界にお連れできるよう、仲蔵の不屈の精神で喰らいついていきたい」と稽古へ息巻いた。

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