【気象予報士・天達武史コラム】夏日続出!4月から熱中症?
今年は3月の気温が記録的に高く、桜前線も猛スピードで北上中。4月5日現在、すでに秋田まで開花しており、ついに梅前線に追いついてしまいました。仙台は満開を迎えていますが、普段なら東北はまだ開花すらしていない年もあるので、いかに今年の春が急ピッチでやってきているかわかりますね。
このままいくと今年はゴールデンウイーク前に函館や札幌などの北海道も満開ラッシュになりそうです。
最新の1カ月予報では4月も全国的に高温傾向。最高気温が20℃どころか25℃以上の夏日も続出する気配…。通常4月の天気予報では晴れた日に急激に強まってくる紫外線の注意を呼びかけますが、今年は4月から熱中症の危険が高まるかもしれません。
とくに直射日光が降り注ぐ車の中は、外気温が25℃前後でも40℃を軽く超えることがあります。4月とはいえ少しの時間でも車から離れるときは子供やペットも一緒に連れて行ってあげましょう。
気温の上昇に伴い、一回に降る雨の量も増えてきます。上空にたまにやってくる寒気と地上付近の暖気が結びつくと荒れた天気になることがあり、夏のゲリラ豪雨のような降り方をしたり、突風やひょうを伴うことがあります。
天気予報をこまめにチェックして「非常に不安定」、「急変」というワードが出てきたら空模様の変化に気を付けてくださいね。
それから4月に降る雨はちょっとやっかいなんです。この時期は、大陸から黄砂が頻繁に飛んできますので、雨に黄砂が含まれている場合があります。「黄砂雨」が降ったあと、乾くと車のボディーが泥だらけになったりします。
白い服なんか、この時期雨に濡れると汚れが落ちにくいんですよね。「春雨じゃ、濡れていこう」なんてセリフがありましたが、実際には、少しの雨でも傘を差した方がよさそうですね。
黄砂は砂と言っても硬く尖った形をしているので、泥だらけになった車を洗車するときにこすってしまうとボディーがすぐ傷ついてしまいます。たっぷりの水で洗い流し汚れを浮き上がらせてから泡立てて洗いましょう。
なにかと慌ただしい4月ですが、天気変化も短い周期で変わります。春の天気はスプリンター。最新の天気予報とそろそろ大雨など防災対策も心がけましょう。
◆天達武史(あまたつ・たけし)1975年生まれ。神奈川県横須賀市出身。高校時代は野球部に所属。2002年に気象予報士試験に合格。05年10月からフジテレビ系「情報プレゼンターとくダネ!」、21年3月から「めざまし8」のお天気を担当。