「シン・仮面ライダー」に続編の構想 庵野秀明監督、大いに語る

 「シン・仮面ライダー」大ヒット御礼舞台挨拶を行った(左から)森山未来、浜辺美波、池松壮亮、柄本佑、庵野秀明監督
 前田真宏氏描き下ろしの「仮面ライダー第0号」イラストをお披露目する森山未来(左から2人目)と池松壮亮(中)。左端は浜辺美波、右端は庵野秀明監督、右から2人目は柄本佑
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 俳優の池松壮亮(32)、浜辺美波(22)、柄本佑(36)、森山未來(38)が9日、都内で映画「シン・仮面ライダー」の大ヒット御礼舞台あいさつを行い、庵野秀明監督(62)がMCを務めた。

 仮面ライダー2号/一文字隼人役の柄本は「(2号の腕の)ラインの1ミリ細くしたり、2ミリ太くしたりすると全然印象が違うっていうのを、監督が衣装合わせの時にやられてた」と、庵野監督のこだわりを証言。

 庵野監督は「50年前にもとがあるので、なるべく印象を近づけたい。そこが肝なので」と説明し、「あまり50年前に近づきすぎても面白くないし、50年前から離れすぎても面白くない。初めて見た人がそんなに違和感を覚えない50年前の面白いところをどうやって混ぜ合わせるか、バランスは最後の最後まで苦労しました」と映画作りを振り返った。

 また、森山が元祖の音がたびたび使用されていることに触れると、庵野監督は「あれは他の音を効果音の人が入れようとしたけど、勝てなかった。オリジナルの音を本人も-僕と同い年なんで-見ていて」と明かした。柄本がライダー初登場シーンの効果音に感心すると、仮面ライダー1号/本郷猛役の池松も「あそこの音楽のアレンジがすごいと思って。残し方とアップデートの仕方。かっこいいですね」と同調した。

 「エヴァンゲリオン」を完結させ、「シン・ゴジラ」、「シン・ウルトラマン」、「シン・仮面ライダー」を完成させた庵野監督。今後については「本当に次回作は今、何にも決まっていないんですよ。三十数年ぶりに(スケジュールが)白紙の状態」だという。

 柄本から「シン・仮面ライダー」の続編について問われると「企画は、脚本を書いている時から。最初に続編が可能なものにはしていこうと。構想としては残っている。東映さんがやってくれって言えばある話だと思うんですけど。続編はもうタイトルも決めていて。『仮面の世界』と書いてマスカー・ワールドと読む。石ノ森(章太郎)先生の原作を読んでいる人はすぐピンとくると思うんですけど」と雄弁に語り、原作を踏まえたプロットも明かしていた。

 続編の原作に想定されている「仮面の世界」の主人公は一文字とあって、柄本は「俺もうサブロク(36歳)だからな~。でも心は全然10代だから」と張り切っていた。

 また、作品は「僕はできあがったのは見に行かないんですよ。できたものは見ない。初号も見ていない」という庵野監督に対し、浜辺は「(映画館で)3回見ています」と明かし、「めちゃめちゃ嗚咽してる人がいる!と思って、ちょっとうれしかったです。劇場で見る楽しさかなと思って」と報告。「まだもうちょっと行くかなと思っていて」と、さらなるリピート鑑賞を宣言した。

 庵野監督は最後に「監督としては皆さんにこうしてご覧いただき、なおかつすごいいい感想をいただいて、本当に作って良かったと思っています。僕の場合、何か作ると毎回、いろいろ言われちゃうんで、それも正直つらいんですけど、こうして直接皆さん、あとライブビューの皆さんにお礼を言うことができて、本当に良かったと思います。今日は僕個人としてですね、心救われました、本当に本日はありがとうございます」と観客に感謝。去り際も深々と客席に頭を下げていた。

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