大阪府議選、大阪市議選は１０日、全議席が確定し、政治団体・大阪維新の会がともに過半数を獲得した。市議会では初で、府知事選、市長選と合わせた４選挙で「完全制覇」を達成。日本維新の会としては公認候補が奈良県知事選で首長として大阪府外初の当選を果たし「全国政党化」への足掛かりを得た。

　府知事選で再選を果たした日本維新の吉村洋文共同代表は１０日の会見で、次期衆院選で公明党現職がいる大阪府と兵庫県の計６選挙区に候補を擁立する可能性に言及。「選択肢を示すのが原則だ」と語った。住民投票で２回否決された「大阪都構想」に関し「見向きもしないということはない」と述べ、議論再開に含みを持たせた。

　大阪市長に当選した横山英幸氏は１０日午前、市役所に初登庁。職員から花束を受け取った後、松井一郎前市長から業務の引き継ぎを受けた。知事選で新人の山下真氏が初当選した奈良県をはじめ、日本維新は京都、兵庫両府県の議会選でも議席を大きく伸ばし、浸透ぶりが浮き彫りとなった。