永井豪さん「デビルマンはきつかった」連載当時のエピソード披露 「-デビルマン×マジンガーZ展」
漫画家・永井豪さん(77)の原画約120点を紹介する「W50周年記念 デビルマン×マジンガーZ展」が、東京都豊島区のトキワ荘マンガミュージアムで開かれている。
主人公がデーモンの力を手に入れる「デビルマン」と、人がロボットに搭乗、操縦する設定が斬新だった「マジンガーZ」は、1972年に少年漫画誌で連載開始。ミュージアムを訪れた永井さんが当時を振り返った。
高校時代に器械体操で鍛え、疲れ知らずだったが「デビルマンはきつかった」と語る。神と悪魔の戦いを壮大なスケールで描き、性善説が覆される展開は読者に大きな衝撃を与えた。
「ギャグ漫画は週刊で5本やってもへっちゃらだったのに、デビルマンでは何度か倒れそうになった。どうして消耗するのか分からないまま必死に描いていた。逆にマジンガーZはスムーズに楽しく描けた」
アイデアについては「デビュー以来困ったことはない」と豪語する。「机に向かうと自然にアイデアが出てくるし、頭の中にシーンが浮かぶのでそれを絵に写せばいい。どんなに忙しくても速く、迷いなく描くことができた」とヒット作を次々と生み出した秘訣(ひけつ)を明かすと「自分でも得な体質だと思う」と笑わせた。