元レスラー声優・相羽あいな「エヴァ」と「マクロス」歌ってつかんだ夢切符 バンドリ!で人気

 相羽あいなは声優としてスマートフォン向けアプリゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」に出演し、同ゲーム内のバンド「Roselia」の湊友希那役などで確かな存在感を放つ。現在のように声優として活躍する前はプロレスラーとしてリングで暴れていた。レスラーから声優に転身した当時の決意を聞くと、相羽は「声優としてダメだったらこの業界自体に戻るつもりはなかった」とレスラーに戻ることは考えない不退転の覚悟だったことを明かした。

 幼少期からプロレスや格闘技は好きでテレビ中継をよく見ていた。今も印象に残っているレスラーがいる。ワールドプロレスリングの中継時、実況を務めるテレビ朝日・真鍋由アナウンサーによく絡んでいた大仁田厚だ。

 「小さい頃、大仁田さんが苦手で。アナウンサーの真鍋さんが大仁田さんとよく戦っていて。弱い者をいじめる悪い人だと思ってました(笑)。もちろん小さい頃のことで、今はそんなことまったく思ってないです」

 レスラーとして懸命に頑張っていたあるとき、「BanG Dream!(略称バンドリ!)」などを手がけていたブシロードの木谷高明社長と知遇を得た。

 「お会いしたときに歌う機会があったんです。エヴェンゲリオンの『残酷な天使のテーゼ』、マクロスの『愛・おぼえていますか』を歌いました」

 木谷社長からは「ボーカルを探している」と言われた。さらにその後、バンドリ!の音楽を手がける音楽プロデューサー上松範康氏の前でも歌った。上松氏は「粗削りだけど、他の人が持っていないものを持っている」。子供の頃から夢見ていた歌手への扉が開く音が聞こえた。

 「小さいころから歌うことが好きで木谷社長も上松さんも私の歌声に惹かれて下さった。木谷社長からは『声に惹かれた』と言っていただいた。こんなチャンスは二度とないと思いました」

 一方でプロレスへの情熱も十分にある。二刀流もよぎった。

 「プロレスをやっていると何かのタイミングでのどがつぶれる、かれるということもあり得る。プロレスを続けるにおいて、のどを守りながらやると試合に制限をかけてしまうんじゃないかと。そんなことはしたくない」

 迷いに迷った末、ボーカルへの挑戦を選んだ。かつて地元の先輩が言ってくれた「やらずに後悔するよりやって後悔した方がいい」という言葉がよぎった。しかし、プロレスへの未練に後ろ髪を引かれた。

 「続けたかったなって思います。みんな活躍してますから。尊敬とうらやましさと両方あります。周りの人は元々ウェイトリフティングをやっていたとか柔道をやっていたとか基礎がある。私にはない。木谷社長が『声に惹かれた』と言ってくださった。こんなことはもうないんじゃないかと思って。ダメだったらこの業界自体をやめようと決めました。プロレスに戻るなんて都合のいいことは考えられない」

 相羽の得意技はクリスト。今でもかけられるだろうか。

 「かけられるかもしれない。数年前にYouTubeの企画で技をかけられるかどうか試したんです。そのときはクリストも延髄斬りもできました。後ろ受け身はもうできないと思います」

 声優が活動する幅は以前に比べて格段に広くなった。アニメや映画に加えゲームの吹き替え、現実世界でのライブ、実写ドラマへの出演などなど。

 「エンターテイメント力というのが声優に求められている。全てをできるわけではないので、できないことをどんなふうに取り組んでいくのかがとても大切だと思っています」

 相羽が活動する領域は着実に広がっている。

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