歌舞伎役者の市川左團次さん死去 82歳 肺がんのため 大河「義経」「風林火山」バラエティー番組にも出演
歌舞伎俳優の市川左團次(本名・荒川欣也)さんが今月15日に右下葉肺がんのため死去したことが16日、分かった。82歳。松竹が発表した。
葬儀は20日に東京・桐ケ谷斎場で家族葬にて執り行う。喪主は妻の荒川千絵さん。
1940年11月12日、東京都生まれ。三代目左團次の長男に産まれ、1947年5月「寺子屋」で五代目市川男寅を名乗り初舞台。1962年、五代目市川男女蔵を襲名。1979年、四代目左團次を襲名した。
尾上菊五郎劇団として、世話物にとどまらず、時代物、新歌舞伎における重厚な演技が評判を呼び、特に敵役の演技に定評があった。
最後の舞台は今年1月の国立劇場「遠山桜天保日記」で羅漢尊者を演じた。
歌舞伎だけでなく、テレビドラマなどでも活躍。NHK大河ドラマ「義経」(2005年)、や「風林火山」(2007年)にも出演。ユーモアあふれるキャラクターで、バラエティー番組でも親しまれた。
1997年に松尾芸能賞優秀賞を受賞。2016年に日本芸術院賞を受賞。2011年、旭日双光章を受章した。