最優秀棋士賞の藤井聡太竜王 大舞台での対局積み重ね「非常に充実した一年だった」

 将棋の藤井聡太竜王(20=王位、叡王、王将、棋王、棋聖含む六冠)が17日、東京・将棋会館で行われた第50回将棋大賞表彰式に出席した。3年連続3度目の最優秀棋士賞、最多勝利賞(53勝)、勝率1位賞(・828)、名局賞(第72期王将戦第2局)、名局賞特別賞(第16回朝日杯本戦2回戦)の5部門で表彰を受けた。

 五冠を堅持、六冠目の棋王を獲得し、一年を通して大勝負を戦い抜いた。藤井竜王は「大舞台での対局を数多く経験することができ、非常に充実した一年だった」と振り返った。

 名局賞を授賞した羽生善治九段(52)との王将戦第2局について、「一局を通して羽生九段の方から自分にない大局観が提示され、将棋の奥深さを感じ、印象に残っています」と語り、「より精進して内容の濃い将棋、多くの方に楽しんでいただける将棋を指せるよう、努めていきたいと思います」と力を込めた。

 奨励会未経験者で、棋士編入試験に合格し、4月1日付で四段となった小山怜央四段も出席。囲み取材で「今までは実感が湧いてなかった。今後頑張る糧になりました。(式では)トップ棋士の方が多数いらっしゃって、夢みたいな状況でした」と笑顔を見せた。

 授賞式には優秀棋士賞の渡辺明名人(38)、名局賞特別賞の増田康弘六段(25)、順位戦でA級に上がり八段へ昇段した、中村太地八段(34)、佐々木勇気八段(28)らも出席した。

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