藤井聡太竜王 3年連続最優秀棋士賞「非常に充実した一年」史上最年少六冠&一般棋戦四冠

 将棋の藤井聡太竜王(20=王位、叡王、王将、棋王、棋聖含む六冠)が17日、東京・将棋会館で行われた第50回将棋大賞表彰式に出席し、3年連続3度目の最優秀棋士賞など5部門で表彰を受けた。現在、七冠目をかけて第81期名人戦七番勝負で戦っている渡辺明名人(38)も優秀棋士賞受賞者として並ぶ中、史上最年少での六冠を達成した記念すべき年を「非常に充実した一年だった」と晴れやかな表情で振り返った。

 日本将棋連盟100周年を翌年に控え、佐藤康光会長(53)の退任、羽生善治九段(52)の会長立候補と、過渡期を迎えている将棋界。その中でもぶっちぎりの勢いで頂点をひた走り、3年連続での最優秀棋士に輝いた藤井竜王は、将棋界の未来をも照らすかのような堂々たるスピーチでもり立てた。

 昨年度は五冠を堅持した上、棋王を獲得し最年少六冠を達成した。さらにJT杯、銀河戦、朝日杯、NHK杯を制し、初の一般棋戦四冠を達成するなど、唯一無二の好成績。当然のように最優秀棋士となり、「大舞台での対局を数多く経験することができ、非常に充実した一年だった」と総括した。

 他にも最多勝利賞(53勝)、勝率1位賞(・828)、名局賞(第72期王将戦第2局、羽生九段戦)、名局賞特別賞(第16回朝日杯本戦、増田康宏七段戦)の計5部門で表彰を受けた。名局賞の一局については「羽生九段の方から自分にない大局観が提示され、将棋の奥深さを感じ、印象に残っています」としみじみ語った。

 今年度内に史上最年少の七冠、そして前人未到の八冠制覇を目指す藤井竜王。挑戦者として臨む名人戦七番勝負と防衛を狙う叡王戦五番勝負の“Wタイトル戦”が進行する中、「より精進して、内容の濃い将棋、多くの方に楽しんでいただける将棋を指せるよう、努めていきたいと思います」と締めくくった。タイトル全制覇、そしてその先の圧倒的な強さを追い求めて、新年度も突き進む。

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