TKOの小説「転落」は「アホな2人の物語」「内臓見せるぐらいさらけ出した」

 お笑いコンビ・TKOの木本武宏(51)の半生を描いた小説「転落」(幻冬舎)が発売され、話題となっている。相方・木下隆行(51)との出会い、コント芸人としてブレーク、木下のペットボトル投げつけ事件、そして木本の約7億円の投資トラブル。2人そろっての“転落”までが、木本の視点から赤裸々に描かれている。2人は著者の浜口倫太郎氏とともに24日、都内でデイリースポーツなどの取材に応じた。

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 涙と笑いのWトラブル会見から3カ月。どん底まで“転落”していた2人は着実に歩み始めていた。

 小説化は出版社からオファーを受けて実現。浜口氏から24時間を超えるインタビューを受け、中学時代から現在までが濃密に描かれた。木本は「騒動ではなくて、問題を起こす前の流れを、どうしても知っていただきたかった。なぜお金に走ったかというところを、さらけ出したかった」と経緯を明かした。

 「転落」という直球のタイトルは出版社から告げられた。木本は「ドーンと来たけど、わかりやすいですし、僕たち的にはすごくしっくりきてます」と苦笑い。木下は「僕らコンビは2分の2が転落。転落して同じ景色を見て、内臓を見せるぐらい現状をさらけ出した」と語った。

 小説を読み返して、木本は半生を改めて振り返り、「バカな2人だよなって、情けない意味で鏡を見せられた気分。アホ2人の物語って思っていただけたら一番わかりやすい」。最後は2人でライブに向かう場面で締めくくられているが、木本は「浜口先生に改めて『舞台に向かった瞬間を忘れるなよ』って、くぎを刺されているような気持ち。これからもう一度頑張っていく発射台に乗せていただいた」と感謝した。

 2月5日の単独トークライブで舞台復帰してからは、トークライブを定期的に行い、ゲスト出演したライブで新ネタも披露。今夏からは全国47都道府県を巡る単独コントライブツアーを実施する予定で、現在はネタ作りの真っ最中だという。

 騒動を経験して立った舞台に、木本は「30年以上やってきて、お客さんの前でネタをやっている時が結局一番楽しいんやなっていうことに気付けた」と感じ入った。木下も「2人とも不祥事で仕事がなくなって、残ったものは最終的にコント。落ちたことによって見えたものも、いっぱいあったと今は思います」と前向きに話した。

 会見から3カ月たち、本を読み返して改めて発見もあった。木本はデビュー直後が描かれた序盤を読んで、「今の心情とすごく被る。今の僕たちはどこに向かっているか、僕ら自身もわからないですし、目の前のことをちゃんと丁寧にやっていくことしかない。最終的に10、20年後、どこかには行ってるんでしょうが、その時がすごい楽しみ」。不祥事コンビはどこへ向かうのか-。第2章に突入した物語は、まだまだ始まったばかりだ。

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