藤井聡太竜王 名人戦初黒星 最年少名人&七冠王手お預け リード奪うも形勢逆転
将棋の第81期名人戦七番勝負第3局2日目が14日、大阪府高槻市の「高槻城公園芸術文化劇場」で指され、藤井聡太竜王(20=王位・叡王・棋王・王将・棋聖との六冠)が渡辺明名人(39)に87手で敗れ、対戦成績は2勝1敗となった。史上最年少名人および最年少七冠を目指す藤井竜王は今局に勝てばともに王手がかかる展開だったが、渡辺名人の底力の前に屈した。
渡辺名人が矢倉、藤井竜王が雁木に構え、1日目はじっくりとした展開に。2日目に本格的な戦いが始まり、藤井竜王がリードを奪ったが、勝負所で放った角を切る強手がやや疑問で、形勢が逆転。その後は渡辺名人の落ち着いた指し回しの前に逆転のチャンスを奪えぬまま、無念の投了で名人戦初黒星となった。
藤井竜王は局後「ちょっと攻めが細い形かなと言う気もしていたので、成算はなかった」と淡々。「中終盤で読みがちょっと足りなかったかなと感じたので、そこを次局以降、修正できればと思います」と反省を口にした。第4局は21、22日に福岡県飯塚市の「麻生大浦荘」で指される。