藤井聡太竜王 史上最年少名人&最年少七冠王手 渡辺明名人相手に異例のスピード短手数で完勝

 渡辺明名人に勝利した藤井聡太竜王=日本将棋連盟提供
 渡辺明名人(右)に勝利し、対局を振り返る藤井聡太六冠
 将棋の第81期名人戦7番勝負第4局で渡辺明名人に勝利し、対局を振り返る藤井聡太六冠
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 将棋の第81期名人戦七番勝負第4局2日目が21日、福岡県飯塚市「麻生大浦荘」で指され、藤井聡太竜王(20=王位・叡王・棋王・王将・棋聖との六冠)が渡辺明名人(39)に69手で勝利。対戦成績を3勝1敗とし、史上最年少名人および最年少七冠へ王手をかけた。1日目から続く渡辺名人の攻めを的確に受けきって、短手数で16時45分終局の完勝。子供のころから憧れた名人の座に、あと1勝と迫った。

 W最年少記録まで、ついにあと一つ。藤井竜王が渡辺名人の攻めを力強く受け止める横綱相撲の完勝で、谷川浩司十七世名人(61)の最年少名人記録「21歳2カ月」と、羽生善治九段(52)の最年少七冠「25歳4カ月」の更新に王手をかけた。

 開幕2連勝から、第3局で初黒星を喫して迎えた第4局。後手番の渡辺名人が用意していたのは、居玉から攻めの手を連発する力戦調の戦法だった。それでも、攻めの鋭さと同様に受けの強さも圧巻の藤井竜王は、的確な指し回しで相手にペースを渡さなかった。

 終盤戦には自玉近くで火花が散り続ける展開だったが、ひるむことなく冷静に対応した。渡辺名人が投了したのは、夕方休憩前という異例の早さ。出されるのは軽食中心ではあるが、“勝負メシ”が一食、消えてしまうほどの完勝だった。

 藤井竜王は局後、「本譜はかなり自玉が危なくなる変化が多かった」としつつ、攻めの見通しが立たなかったことで「受けにまわる順を選びました」と説明。「はっきり勝ちを見通せる展開はなかった」と受け一方の展開を振り返りつつ、終局6手前の角打ちを挙げ「受け止められそうな形になった」と勝利の実感も口にした。

 第5局は、31日と6月1日に指される。藤井竜王は「あまりスコアのことは意識せずにいい状態で臨めれば」と淡々と語ったが、同局の対局場は長野県上高井郡の「緑霞山宿 藤井荘」。くしくも自らの名を冠した対局場で、将棋界の歴史を塗り替える“運命の一局”となるのか、さらなる注目が集まる。

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